2021/01/31
方針発表会での里山スタジアムプロジェクトの詳細発表について
2021年1月31日、FC今治は、2021年シーズンの方針発表会を開催させていただき、そこで、新スタジアム建設の詳細を発表いたしました。以下、その概要をご紹介いたします。
まず、岡田武史(FC今治/株式会社今治. 夢スポーツ 代表取締役会長)が、次のとおり、新スタジアム建設に対する思いをお話しさせていただきました。
「スポーツ・健康・教育をテーマにした、365日人が集い、心の拠り所となる、里山のようなスタジアムを作りたいと思っております。年間20試合ホーム戦を開催するだけの箱物を作る時代ではないはずです。試合のない日、VIPルームは学童保育や音楽教室、英会話教室など他の事業もできるだろうし、メディアルームはオフィスとして使って、試合の時だけスタッフがパソコンを持って外に出るなど、共用していけるように考えています。また、周りにある土地を利用して、農業をやったり動物を飼ったりすることをイメージしております。これからICTやAIが更に発達してくるでしょう。ITや金融関係の企業でメンタルやられた東京の人が、このスタジアムに来たら人間性を取り戻して帰っていく。そういう場所を作りたいと思っております。」(岡田)
「そして、このスタジアムを中心にして、街全体に、そして世界に、新たな社会の価値観を広げていく拠点としたいと思っております。」(岡田)
岡田に続いて、里山スタジアムの設計をご担当いただいている株式会社梓設計 常務執行役員 永廣正邦様より、「里山スタジアムプロジェクト」詳細につき、ご説明いただきました。
「『里山』というのは日本の原風景であり、人々が自然環境と共存共生しながら生活を営んできた場所です。そういう場所をスタジアムに取り込み、日常的に人が集まり、賑わう、多様な活動拠点となる場所にしていきたいという思いがあります。」(梓設計 永廣様)
「また、里山スタジアムは、今治らしさを含め、コンテナなどを多用した可変制の高い計画としております。」(永廣様)
「スタジアム後方は平場の空間を構成しており、その空間は、将来ユニットスタンドを増設できるようなスペースとして考えております。 最初は『里山ボックス』というコンテナを利用した形で構成/運営する仕組みで進められればと思っております。『里山ボックス』は、試合日は特別な観覧席になり、試合のない日はショップとして利用できるなど、フレキシブル性の高いしつらえにしていきたいと思っております。」(永廣様)
「また、”環境配慮”というのが非常に重要なポイントです。環境負荷軽減に向けて関係者で案を絞っているところです。 太陽光発電や燃料電池、浸透性舗装など、環境負荷低減やゼロカーボンに向けた施策を今後も積極的に検討していきたいと考えております。」(永廣様)
「素晴らしい自然環境を望めるVIPルームやラウンジにおいても、転換容易な形で可変性を持たせる予定です。 他にも、芝生席やテラス席などを用意し、自分で選んだ観戦体験ができる、魅力あるホスピタリティあふれるスタイルにしていきたいと思っております。
また、Wi-Fiやデジタルサイネージ、ピッチビジョンなど、最新の技術を取り込んだ形で計画しております。今後も、スマートスタジアムの実現に向けて、さらに検討を進めていきたいと考えております。」(永廣様)
「自然環境の中で”人”と”街”とが繋がるスタジアムは日本になかなかないのです。 ここが初めてといっても過言ではありません。
このスタジアムを作ることによって、誰もがワクワクして、また来たくなる、”これからのスタジアム”を担えるようなものにしていきたいと思っています。
社会に閉塞感がある中で、今治から日本や世界に元気を届けられるプロジェクトにしていきます。」(永廣様)
最後に、矢野将文(今治.夢スポーツ 代表取締役)より、里山スタジアムプロジェクトの資金調達概要につき、ご説明させていただきました。
「建設費、設計費、ICT、税金など、全ての費用を含めて40億円以内になんとか収められるよう、関係者の皆様にご協力いただいているところです。 私たちは親会社がある会社でもありませんし、剰余金をこれまで積み上げてきているわけでもありません。
新たに資金調達を行い、建設をいたします。
資料の数字は最終的に変更があるかもしれませんが、今はこちらの構造で話を進めさせていただいております。
2021年8月末には資金調達の目処をつけさせていただきたいと思っております。
今年の1月、必死になって駆け回り、色々な方々とお話しさせていただきました。
その結果として分かってきたことは、共感くださる投資家様がいらっしゃるということです。
私たちがこれまでやってきたこと、今後やろうとしていることに対して、『間違っていない。面白い。一緒にやろう。」と、共感し資金を拠出いただける方との出会いが始まっております。
また、『こんな事業を一緒にやりたいから資金を拠出したい』という方との出会いも始まっております。
今後様々な出会いがあることを期待しておりますし、私たちから営業させていただきたいと思っております。
今治を含め、日本全国に閉塞感が漂っていると思います。
昨年9月に今治市のある団体の会長から電話をいただきました。
その会長様が私に対して、
『閉塞感が漂っている。街全体に元気がない。こういう時だからこそFC今治が頑張ってほしい。その姿を見ると、市民や関わる人が元気になれるんだ。』といっていただき、
私たちが背負っているもの、できることの可能性を強く感じた次第です。
2023年1月、もしくは2月の竣工を目指し、この1年間、今年11月の着工に向けて資金調達を頑張らせていただきたいと思っております。
『何か一緒にしたいな』と思っていただける企業の皆様、個人の皆様と、ぜひお話しさせていただければと思っております。」(矢野)